Toy Poodle Angelique









トイプードルとは

<歴史>

プードルはフランス原産と言われていますが、古くから世界各地に生存が確認されており、正確なところは分かりません。「プードル」は「プーデル」(水の中でぱしゃぱしゃと音をたてる)という意味のドイツ語に由来があるとも言われているのでドイツが発祥との説や、ロシアが原産との説もあります。いずれにしても、フランスで流行したことが、世界で人気となる先駆けとなったようです。18世紀後半の、ルイ16世の時代に、ミニチュア・プードルをさらに小型化したトイプードルが誕生しました。

<特性>
体高24〜28cm、体重2〜4kgくらい。寿命は14〜16年といわれていますが、予防接種の普及などにより、今はもっと長生きになっているようです。
現代では可愛い愛玩犬として知られていますが、元来プードルはカモなどの猟の際水中から獲物を拾い上げるという、狩猟に使われていた犬種でした。そのため、好奇心が旺盛で、自分で考えて行動をすることができるという頭のいい性質があります。教えられたことを積極的に吸収していき、明るく、活発で、人間が大好きな犬種です。
毛は単色で、ブラック、ホワイト、レッド、シルバーなど、色が豊富です。個体差がありますが、だいたいどの毛色も退色し、子犬の頃と毛色が変わります。

<しつけ>
しつけとは、日々行われる教育であり、その根底になくてはならない最も大切なものは愛情です。
人と犬の関係は「主従関係」と言われてきましたが、最近は親子のような関係を築くのがよいという専門家もいます。番犬や使役犬としてではなく、家族の一員として暮らす犬が多くなったので、それが理想的なのかもしれません。どちらにしても大切なのは、信頼関係を築き、人と犬が気持ちよく暮らせるようにすることです。
生まれて数か月の子犬は、人と暮らす上でのルールを知りません。「褒める」や「叱る」より先に、「教える」から行ってください。 子犬のうちは落ち着きがなかったり、イタズラしたりすると思いますが、怒りにまかせて怒鳴ったり、罰を与えることは逆効果です。隠れてやるようになり、目を離したときにとんでもない事故になりかねません。感情的にならずに、分かるまで、根気よく、何度でも教えてあげてください。自分が子犬だったら、どんなふうに教えてもらいたいか、イメージしてみるといいでしょう。どんな人を信頼し、言うことをきくようになりますか?
犬の知能は人の2〜3歳くらいと言われています。完璧を求めるのではなく、小さな人間の子どもの成長を見守るように、日々の生活の中で好ましい行動を褒め、伸ばしてあげましょう。好ましい行動は習慣にしてしまうとよいでしょう。 成犬になっても問題行動がなおらない場合は、原因を考えてあげてください。心身共に健康的な生活をしていますか?病気を治療したり、ストレスを取り除いてあげるだけで、落ち着くこともあります。
悩んだり苦労したりすることもあると思いますが、それこそが、犬と暮らす上で最も大切な愛情なのです。愛情を持って接すれば、賢く人懐こいトイプードルは、必ずそれに応えてくれます。そして、家族を癒し、想ってくれる、最高の存在になるでしょう。

<被毛の手入れ>
毛色によって毛質の違いがありますが、どのカラーでも巻きがあります。抜け毛は少ないのですが、毛玉ができるため、毎日のブラッシングは欠かせません。ブラッシングを怠ると、不衛生になり、新陳代謝も悪くなるため、皮膚病の原因にもなります。また、毛はどんどん伸びるので、1〜2か月に一度のトリミングが必要となります。トリミングのとき、シャンプーやカットだけでなく、健康チェックをしてくれるトリマーさんも増えているので、トリミングサロンにお願いすることをお勧めします。

<涙やけ>
涙やけとは涙に含まれる成分によって眼の周りの毛が赤茶色にやけてしまう事を言います。涙が多く、目から涙が溢れてしまう犬ほどひどくなりやすいです。毛色が白い犬種ほど目立ちやすく、マズルが詰まった犬に多く見られます。

眼が大きなコは、普通よりも乾燥しやすいため、正常より多くの涙が出てしまい涙が溢れて涙やけになってしまいます。眼の周りを清潔にし、涙をホウ酸で拭いてあげるのがいいでしょう。
お鼻が短いコは、鼻涙管(涙を眼から鼻・口へと流す為の管)が詰まって、涙が正常に降りてこなくなり溢れてしまうため涙やけになってしまうのです。蒸しタオルを目に当てて温め、上下のまぶたを一緒につまんで、目じりから目がしらに向かってマッサージしてあげるといいでしょう。
毛が長いワンちゃんに多い眼瞼内反症(がんけんないはんしょう、いわゆる逆さまつげ)は、眼が何かしらの原因で刺激を受けている状態でも、涙が通常より出るので涙やけになる場合があります。逆さまつげなどに気づいた飼い主さんは、動物病院で抜いてもらう事をお勧めします。
もう一つ、フードの成分(着色料・合成保存料などの添加物)がワンちゃんに合わず、涙やけの原因になるともいわれています。
添加物の多い食事は、健康を害する恐れもあり、涙やけはそのサインかもしれません。処方食を出してくれる動物病院もあるので、相談して食事を変えてみるのもよいでしょう。


<膝蓋骨脱臼>
膝蓋骨は、後肢のいわゆる”膝のお皿”です。膝蓋骨脱臼は、膝蓋骨が滑車溝といわれる正常な位置から内外へはずれてしまう状態をいいます。
日本のプードルの8割がこの遺伝子を持っていると言われ、両親共に問題のない場合でも、子犬に脱臼が出てしまうことがあります。
脱臼は全て先天性の膝蓋骨形成不全と診断されますが、これは生まれつき滑車溝が浅いということで、脱臼には先天性のものと後天性のものがあります。
子犬は全て脱臼した状態で生まれてきますが、生後三か月くらいまでにはまらない場合は、先天性のもので、一生脱臼の状態となります。
後天性の脱臼は、打撲や落下などによる外傷性の原因で膝蓋骨周囲の組織に損傷が生じたり、骨に関連する栄養障害などによって骨の変型が生じておこります。軽度のものは、安静にして、グルコサミンのサプリを飲ませるなどで様子をみますが、重度になると歩けなくなってしまうので、手術が必要になります。悪化しないように気をつけてください。
後天性の脱臼は防ぐことができ、治ります。滑りやすい床や肥満など、膝に負担をかけることを避けてください。フローリングの床は滑りやすいので、足の裏の毛をこまめに切り、ソファやベッドなど飛び乗ったり飛び降りたりする場所には、必ず絨毯やマットを敷きましょう。また、適度な散歩や運動をして肥満を防ぎ、筋肉を付けてあげることも大切です。いきなりたくさん歩かせるのも膝を痛める原因になりますので、お散歩の時間や運動量は、毎日、少しずつ増やしていってください。
子犬や、成犬でも小柄な場合は、脱臼しやすいので、特に注意してください。






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